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Mavic4導入してないのに勝手に考察。フォーサーズ素子を1億画素に刻んで大丈夫?

DJIから登場したMavic4 PROは、1億画素というイメージセンサーを搭載したドローンです。

本記事では、まだ導入前の段階ながら、実機での撮影データをもとに、ドローン操縦士としての視点からその性能と技術的背景について考察します。

 

Mavic4 PROが、DJIから登場

※写真のドローンはMavic4 PROではありません。

Mavic4 PROが登場しましたね。

実はまだ導入はしていませんが、スペックを見た段階で驚いたことがあります。それは、1億画素の画素数を持つイメージセンサーを搭載しているということです。

フォーサーズの素子を1億画素に刻むことは、1受光素子の大きさが非常に小さくなるということです。単純計算でも、1辺はおおよそ1μm以下。

私のような古い人間なら真っ先に「大丈夫なのか?」と思うのではないでしょうか。

結論を先に言いますが、もちろん大丈夫です。

大丈夫どころか、Mavic4の画質は本当に素晴らしいと各所で評されていますし、実は現物(mavic4)は実際に飛行させていただき、撮影もして、データは既に比較確認しております。

 

なぜ、Mavic4 PROのスペックを見て心配になったのか

では「大丈夫なのか?」と心配した理由は何か。

それは、受光素子が小さくなると起きる可能性がある画質の劣化、すなわち”ノイズの増加”や”ダイナミックレンジの低下”が頭をよぎったからです。

画質というものは本来、容易に良し悪しを断言すべきものではありません。画質には「量」や「単位」がなく、そして何よりも、見る人によってその評価が大きく変わるからです。

しかし、ドローンに要求される画質についてならば、ある程度明確に言えることがあります。

それはひとえに「ノイズが少なく、ディティール(細部描写)が良い」ことです。(なお、今回は動画については触れません。)

動画は画素数以外の要素、特に圧縮方式やクロマサブサンプリング(4:2:0か4:2:2か)などが影響し、記述には別途大きな準備が必要となるためです。

さて、Mavic3、Mavic4ともにイメージセンサーのサイズはフォーサーズ(4/3型)。これはセンサーの対角線がおおよそ4/3インチであることからそう呼ばれます。(ちなみに、1型センサーが実際には1インチないのと同様、この呼称はややこしいですが業界的には定着しています。)

 

同じサイズのセンサーで、
Mavic3は2000万画素、
Mavic4は1億画素。

 

つまり、Mavic4では1画素あたりのサイズが1/5に小さくなっているわけです。

画素が小さくなると何が起こるか。

それは「1画素が受け取れる光(光子)の量が減る」といったことが起こります。結果として、低照度時にはノイズが増加しやすくなり、また明るさの幅(ダイナミックレンジ)も狭くなりやすい。

これは写真としては明確なデメリットです。

 

画素数だけでは語れない、Mavic4の本質

ところが、最近のセンサー技術の進歩により、デメリット部分は大幅に抑えられるようになっています。

積層型センサー、高い量子効率、裏面照射型(BSI)構造、ノイズ処理の進化。これらの技術により、1画素が小さくても高画質が実現できるようになっています。

実際にMavic4の作例を見る限り、ノイズは非常に少なく、階調も豊かで、1億画素による圧倒的なディティールを体感できました。

もちろん、暗所性能では大型センサー+低画素機(たとえばフルサイズで1200万画素のような構成)には及ばない部分もありますが、ドローン用途で求められるのは「明るい屋外で、上空から細かく捉える能力」であり、まさにその目的には最適です。

むしろ、同じセンサーサイズで高解像を達成しているMavic4の設計は、技術の粋を集めたもの、すなわち最高レベルの技術を集結させて作り上げられた設計だと思います。

画素数をむやみに上げれば良いというものではありませんが、用途と条件が合致すれば、それは強力な武器になる。

Mavic4はその好例だと思います。

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