コラム
東京の水上でドローンを飛ばす(その1)
投稿日/2025.03.31
このコラムでは、東京の海上・運河・河川でドローンを飛行させた経験をもとに、水上撮影のポイントをご紹介します。なお、法律や規制に関しては、2025年3月時点の情報であり、詳細な判断については必ず関係機関にご確認ください。
東京の水上でのドローン撮影が増加
おかげさまで、最近3か月で東京での「水上」でのドローン撮影依頼が数件ございました(2025年3月現在)。もちろんすべて無事成果納品させて頂いております。都内23区でドローンを飛ばす際、水上は比較的安全なエリアと考えられることが多いですが、運用には十分な注意が必要です。本記事では、撮影時に気を付けるべき点について、いくつかの事例を交えてご紹介します。
河川ごとのドローン飛行に関するポイント
中川・新中川
東京都建設局の第五建設事務所に問い合わせたところ、2025年3月時点ではドローンの飛行自体は所管として規制は設けていない、とのことでした。ただし、河川敷やテラスの使用には利用許可が必要です。
※本情報は、問い合わせた一部エリアについての回答であり、中川全域に適用されるわけではありません。
※なお、荒川については河川調査などの特定の目的を除き、ドローンやラジコンの飛行は規制されているとのことです。
隅田川
隅田川は東京を象徴する風景が広がるエリアですが、ドローンの飛行は決して簡単ではありません。その背景には、東京都水上安全条例の存在があります。この条例には「3か月以下の懲役または30万円以下の罰金」の罰則規定があるため、慎重な対応が求められます。
隅田川においては白髭橋より下流、永代橋より上流がその範囲になります。
東京湾岸警察署によりますとドローンの飛行も「水路使用」に該当するため事前の許可が必要です。
私共では何回かこの許可を得ましたが、いずれも詳細な飛行計画や概要、ドローン機体の登録記号含めた詳細、国交省許可承認書の添付が求められます。
警視庁HPには「申請後、許可証の交付までには、日数がかかります。余裕を持った申請をお願いします。」の記載がありますが、最初のコンタクトからカウントして2週間~4週間程度というのが実感です。
また申請時と交付時にはゆりかもめに揺られて湾岸警察署に出向かなければならないのもハードルの高さです。
隅田川テラスからの離着陸について
条件や安全対策が整えば、隅田川沿いのテラスからドローンを離着陸させることが可能です。ただし、これには東京都建設局の管轄事務所(例:台東区なら第六建設事務所、墨田区なら第五建設事務所)への申請と許可が必要になります。
申請はオンラインでも可能ですが、先約がある場合があるため、事前に電話連絡をするのが望ましいとされています。
まとめ
水上でのドローン撮影には、航空法上の許可承認はもちろん、各河川ごとの規制や条例への対応が必要です。無許可での飛行はトラブルの原因となるため、事前の確認を徹底しましょう。
次回は、より海側でのドローン飛行についてご紹介いたします。
東京の水上でドローン映像を検討されている方はお気軽にドローン東京にお問い合わせください。