コラム
イルミネーションをドローン撮影する時に必要な許可と手続き
投稿日/2024.10.27 最終更新日/2024.10.31
イルミネーションをドローン撮影する魅力と注意点
夜間に輝くイルミネーションは、特に冬の風物詩であり、多くの人々が楽しみに訪れる光景です。とくにドローンを用いた空撮により、地上からでは見られない幻想的なイルミネーションの全体像や、広がりを映像で捉えることができ、視聴者に新たな感動を届けます。しかし、夜間の公共の場所でドローン撮影を行うには、安全確保のための許可や手続きが必要です。この記事では、イルミネーションをドローン撮影する時に必要な手続きと安全対策について解説します。
なぜ許可が必要なのか?イルミネーションドローン撮影のリスクと公共の安全
ドローンを用いた夜間のイルミネーション撮影は、映像表現の可能性を広げますが、同時にリスクも伴います。特に夜間や人が多く集まる場所での飛行には、以下のリスクがあるため、許可や厳重な安全対策が必要です。
人への接触事故
視界が制限される夜間は、操縦の難易度が上がります。誤操作や不意の機材トラブルが発生した場合、人や設備との接触事故を引き起こすリスクが高まります。そのため夜間飛行の経験のある熟練のオペレーターが担当することをお勧めします。
他者への迷惑
ドローン飛行に不安を感じる方もいます。また高層マンションにお住まいの方のプライバシーなど周囲に配慮する必要があります。
設備や環境への影響
電線やイルミネーション設備に接触すると停電や破損が生じる恐れがあるため、飛行高度や場所を慎重に計画する必要があります。
以上のリスクを考慮すると、イルミネーション撮影における許可取得と安全管理は不可欠です。
夜間イルミネーション撮影における主な許可・手続き
国土交通省への飛行申請
日本でのドローン飛行には、ドローンの重さや飛行場所、飛行時間によって異なる許可が求められます。特に、夜間や多くの人が集まる場所での飛行には以下の許可が必要です。
1.夜間飛行許可
視界が悪くなる夜間飛行には、日中と異なる厳格な基準が設けられており、特別な許可が必要です。
2.人が密集する場所での飛行許可
公園や駅前など不特定多数の人が集まる場所での飛行には、国土交通省(航空局)からの包括申請許可を得た操縦者や機材の安全性の確保が必要です。
3.飛行高度の制限
一定以上の高さ(通常150メートル以上)での飛行には追加の許可が求められます。
また、ドローンの飛行ルートについては事前に計画書を提出し、飛行予定経路、離着陸地点、緊急時の対策を記載する必要があります。
自治体や管理団体への申請
公園や駅前といった公共スペースでの撮影には、管理者である自治体や施設管理者からの許可も必要です。確認すべき項目としては以下があります。
1.使用場所と期間
撮影予定地の管理団体に事前確認し、使用許可を申請します。時期や場所によっては、制限がかかる場合もあります。
2.人数制限や機材の制約
人の密集を避けるため、人数制限や機材持ち込みの制限がある場合もあるため、事前確認が重要です。
3.その他の必要な許可
特定の地域では、さらに追加の許可が求められる場合もあります。たとえば、海上保安庁、港湾局、河川管理機関との連携が必要になるケースもあるため、事前の確認が推奨されます。
警察署への届出
警察署に届け出る際には、次のような情報を提供する必要があります。
1.航空局への届出番号
国土交通省で取得した届出番号を伝え、ドローン飛行が公式に許可されていることを明示します。
2.ドローンの登録番号および機体の詳細
航空局に登録したドローンの番号とドローン個体の登録番号、さらに色や大きさを伝える必要があります。
3.撮影スケジュールと飛行ルート
撮影日程や時間、予定飛行ルートなどを伝えることで、警察に周知を図ります。また撮影開始前と終了後に警察署に電話連絡を入れる必要があります。
申請の手順:手続きの流れと事前準備
1.必要書類の準備
飛行計画書、機材情報、操縦者の資格証明書などを用意し、各提出先の条件に応じて準備します。
2.提出先と提出方法
各機関や自治体のウェブサイトで最新の手続き情報を確認し、必要に応じて窓口で手続きを行います。
3.申請のタイミング
許可の審査には時間がかかるため、撮影予定日の1か月前には手続きを開始することが推奨されます。
安全管理と撮影時の注意事項
許可取得後も、安全に撮影を実施するために万全の準備と管理が求められます。
1.飛行前の安全確認
天候や風速、バッテリー状態、機材の動作確認などを行い、計画通りに飛行できる状況を整えます。
撮影を開始する前に届出をした警察署に電話連絡を入れます。
2.撮影中の安全管理
周囲の状況確認とともに、エリア内に人が立ち入らないようスタッフを配置します。
ドローンオペレーター以外に安全監視スタッフをつけることをお勧めします。
3.終了後の確認
機材の点検と片付けを徹底し、周囲に影響が出ないようにすることで安全を確保します。
撮影が終了したら警察署に電話連絡を入れます。
事例紹介:イルミネーションドローン撮影の成功事例
関係各所の許可と安全管理を徹底したことで公共の場でのイルミネーションドローン撮影に成功した例を紹介します。事前準備が入念に行ったため、安全かつ安心して撮影に臨むことができクオリティの高い撮影ができクライアントからも高い評価を受けました。
イルミネーション名:池袋西口公園「エクストリームイルミネーション」
撮影場所:池袋西口公園
撮影時間:深夜1:00~5:00
申請・届出:航空局・豊島区・池袋警察署・東京都芸術劇場
実際にドローン撮影した動画や写真を下記よりご覧いただけます。
https://www.extreme-illumination.com/
もしも許可が降りない場合の代替手段:擬似ドローンの使用
ドローンの使用許可が取得できない場合や、飛行が難しい場所でも「擬似ドローン」として5メートル程度の一脚にカメラを取り付けて撮影する方法があります。この方法では、許可が不要なケースが多く、上空からの視点に近い映像を演出できます。安定した三脚や一脚を活用し、カメラの固定をしっかり行うことで、ドローンのような視点からイルミネーションを捉えることが可能です。
まとめ:安全で美しいイルミネーション撮影を実現するために
イルミネーションの夜間撮影は、美しさを引き出すチャンスであると同時に、安全性や許可の重要性を理解する必要があります。ドローンによる撮影が難しい場合には擬似ドローンなど柔軟な手法を取り入れ、許可と安全管理を徹底した上で、美しい映像制作を目指しましょう。
イルミネーションのドローン撮影は「ドローン東京」にご相談ください
夜間イルミネーションの撮影は、その美しさを最大限に引き出す技術と、安全性・許可取得に関する専門知識が求められます。「ドローン東京」では、豊富な経験を持つプロフェッショナルが、夜景の撮影から公共スペースでの安全管理までをトータルでサポート。DID(人口集中地区)や特殊な環境での撮影でも、確実な許可手続きと綿密な安全対策を行い、安心して美しい映像をご提供します。
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