安全対策
操縦者とセーフティスタッフの2名体制
ドローンの操縦は1人でオペレーションができますが、周辺状況・天候・人の往来などの把握と離着陸対応のため、現場経験の豊富なセーフティスタッフをつけた2名体制で撮影に臨みます。このことによりパイロットは操縦とテレメトリーデータの監視に集中でき安全な飛行を達成します。
●飛行場所、状況によりセーフティスタッフの人数が変化する場合があります。
3億円の対人対物賠償保険加入
ドローン東京ではこれまで墜落・対人・対物の事故を起こしたことはありませんが、万一の事態に備えて最大3億円までの賠償保険に加入しています。
天候による航行実施判断
ドローンの安全航行に天候判断は欠かせません。たとえ晴天であっても強風により危険と判断した場合には、航行を中断することがあります。また上空に霧がある場合も機体の電気系統に影響を及ぼすことがあるため航行しない場合があります。 航行可能な最大風速はおよそ4〜5m/sまでが基準です。
使用する無線はすべて合法
ドローン東京のドローン操縦者は3級陸上特殊無線の有資格者で、使用する電波は全て合法のものです。また高度も航空法で決められた地表面より150mでリミッター設定をして航行します。
安全飛行管理者とは
ドローン操縦は難しい?
よく撮影現場ではクライアント様に「ドローンの操縦は難しいですか?」と尋ねられます。ドローン東京のパイロットは3000時間の飛行経験がありますが、それでも結論から言って好条件下に於いてドローン(厳密には制御装置の搭載してあるマルチコプター)の飛行にテクニックは不要です。操縦していると感じていてもそれはコマンドを送っているにしか過ぎません。現に、私共でも広範囲のオルソを生成する場合には自律自動航行をプログラムし、その飛行に必要な「技術」は左クリックだけです。
それでは、現在国交省がマニュアルで定める「飛行の訓練等」は無意味なのでしょうか?
そうではありません。それどころか「10時間の操縦経験」とはあまりにも足りなすぎ、自分が操縦できてると勘違いする一番危険な飛行時間とも言えます。
ドローン操縦に必要なことは?
結論から言いますと一番大事なことは、「判断」です。離陸から着陸まで、クライアント様の要求に応えつつ、安全に運行を達成できるかどうかの判断をするには、正しい技術、経験、知識が必要不可欠で、操縦技術はその欠かせない要素の一つです。
例えば、風を判断するには、地面に置いた風速計の数値だけではなく、建物の屋根、ダム堤体の上昇風、山から転がってくる風の渦、など、目に見えない空気が我々の「小さくて遅い」世界の飛翔体にどのようにまとわりついてくるのかを感じられなくてはなりません。そのためには、回転翼機なら少なくともオートローテイションができるレベルが必要です。
ドローンが不調な時って?
例えば、機体の調子も重要な「判断」の材料です。ドローンの中核はそのフライトコントローラーのアルゴリズムなわけですが残念ながらそれを理解することは出来ません。しかし、おおよそ不調の原因はメカニカル的なところに発生します。最近のdji製品は起動時に2回モーターを加速しますが、これは、モーターやESCの不調を判断するのに重要なチャンスです。しかし、その不調を感じ取るには実際に脱調したBLSモーターを見たことが無ければなりませんし、知識の上でも例えばセンサーレスのBLSモーターがどんな原理でマグネットのタイミングを計っているのか知らなければなりません。
GPS機能があれば安全?
屋外で、おおよそ地平まで見渡せる状況であってもGNSS(GPS)情報のない空間、状況というのは確かに存在し、私共も今まで数か所経験しております。また、現場には必ずと言っていいほど高圧線や携帯基地局などがありリスク要因となり得ます。このような現実のフィールドでリスクを回避するのは経験と技術、そして操縦位置と飛行経路を最適にする労力を惜しまないことです。
上記の「例」は飛行の判断材料の一部にしか過ぎません。このように、ドローン東京のパイロットは、数多くの現場や、無人航空機の製作の長い経験を通し操縦のみならず、飛行のリスクを最小限に抑える、安全飛行管理者として総括的に関わります。